乳腺外来 胃腸科・内科受診のことなら豊田魚津クリニック

2007年07月11日

乳癌の診断17(患者の対応6)

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アサガオ(http://www.hana300.com/aakaisetu.html画像提供)

 セカンドオピニオンの手順

(1)現在の担当医に、セカンドオピニオン受診する旨を伝えます。その上で、現在まで受けてきた診断や治療につき診療情報提供書を作成してもらいます。また、診断の根拠となったレントゲン画像や病理診断画像(プレパラ−ト等)をお借りします。
(2)セカンドオピニオンを提供してくれる医療機関を探します。インタ−ネットで検索したり、現在の担当医にお尋ねしたり、患者団体の窓口でも相談できます。
(3)セカンドオピニオン外来を受診します。できれば、御家族や信頼できるご友人に付き添っていただくことをお勧めします。また、持参した診療情報の他に自分で聞きたい点を箇条書きにしてお持ちにあることをお勧めします。最後に、セカンドオピニオン医師から現在の主治医宛に情報提供書を書いていただくのがよいでしょう。通常、時間は30分〜1時間で、費用は5000円〜15000円程度です。もし、転医を希望する場合は、その旨をセカンドオピニオン担当医に伝えていただく方がよいでしょう。
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2007年07月04日

乳癌の診断15(患者の対応4)

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ハンゲショウ(http://www.hana300.com/aakaisetu.html画像提供)

患者が聞くべきポイント
(1) 病状について、つまり病気の広がりはどうか?手術可能かどうか?
(2) 治療の目的は何か?再発の予防なのか?症状の緩和なのか?
(3) 治療を受けることによるメリットは?
(4) 治療による副作用などのリスクは?
(5) 日常生活の制限はどの程度ですか?
(6) 他の治療法はどのようなものがあり、それぞれの利点や欠点は?
(7) その治療を受けないとどうなるか?
(8) 私の希望(再発をなるべく少なくしたい、胸の開いた洋服を着たい)に合った治療は何か?
(9) 治療にかかる費用は?
患者様はそれぞれ考えや希望が異なります。治療の目的、リスク、利益、コストなどを充分考慮し納得して上で治療を受けて下さい。
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2007年07月01日

乳癌の診断14(患者の対応3)

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ミソハギ(http://www.hana300.com/aakaisetu.html画像提供)

 インフォームド・コンセントとは?

 患者が病気や治療について充分な説明を受け、理解した上で同意することを言います。治療の結果不都合があったり痛かったりするのは患者自身ですから、最終的な決定をするのは患者本人です。他人が勝手に決めることはできません。
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2007年06月27日

乳癌の診断13(患者の対応2)

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ハギ(http://www.hana300.com/aakaisetu.html画像提供)

 医師の説明に不安を感じる場合は?

乳癌を含めて癌の治療には高い専門性が必要です。癌の治療に精通して、あなたに最善の治療を相談できる医師でなければなりません。具体的には
(1) あなたの話を良く聞いてくれ、共感してくれるか。
(2) 必要なことをわかりやすく説明してくれるか。
(3) あなたの希望を聞いてくれるか。
(4) 根拠に基づく治療の中から最善の方法を提案してくれるか。
等が重要となります。
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2007年06月24日

乳癌の診断12(患者の対応1)

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ツユクサ(http://www.hana300.com/aakaisetu.html画像提供)

 外来で乳癌を告知されました。どう対応すればよいのですか?

 乳癌の治療は、手術、薬、放射線などいくつもの治療を組み合わせて何通りもの方法があります。また、乳癌は数年の単位で発育するので焦る必要はありません。充分に納得いくまで検査し、説明を受け、相談し治療法を検討してください。
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2007年06月20日

乳癌の診断11(組織診断7)

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ザクロ(http://www.hana300.com/aakaisetu.html画像提供)

HER2タンパク陽性の患者治療は?

HER2タンパクの過剰発現(2+以上)を認める患者では、癌細胞の増殖能力が高いので、乳癌術後の再発リスクが高いと考えられます。これらの患者ではハーセプチン(トラスツズマブ)を使用し癌細胞の増殖抑制や死滅させる治療が行われます。
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2007年06月17日

乳癌の診断10(組織診断6)

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ムラサキゴテン(http://www.hana300.com/aakaisetu.html画像提供)

 HER2タンパクとは何ですか?

HER2タンパクとは細胞の表面にアンテナのようにはえた蛋白質です。正常細胞の表面にもわずかに存在し、細胞の増殖調整を担っていると考えられています。乳癌の患者では25%の方で癌細胞の表面に正常の1000〜10000倍のHER2タンパクが存在しています。この確認は免疫組織化学染色法(IHC法)で行い、染まり方の程度で0〜3+で分けられます。
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2007年06月13日

乳癌の診断9(組織診断5)

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キンシバイ(http://www.hana300.com/aakaisetu.html画像提供)

 病理検査で『細胞の悪性度が高い!』とは?

 乳癌の癌細胞を顕微鏡で見て判定されます。具体的には細胞核の不揃いの程度、細胞分裂の活発さが基準となります。程度によりグレード1−3に分けられます。
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2007年06月10日

乳癌の診断8(組織診断4)

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アジサイ(http://www.hana300.com/aakaisetu.html画像提供)

 ホルモン感受性とは何ですか?

乳癌の癌細胞が女性ホルモン(エストロゲン、プロゲステロン)の刺激を受けて増殖する性質があることです。これは、癌細胞自身がこれら女性ホルモンに対する受容体を持つことを示し、全乳癌患者の2/3の方に認められます。具体的には、癌組織の免疫組織染色で確認されます。
 女性ホルモン受容体陽性の患者では女性ホルモンをブロックする薬が有効です。
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2007年06月06日

乳癌の診断7(組織診断3)

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フェイジョア(http://www.hana300.com/aakaisetu.html画像提供)

 手術後の病理診断検査で得られる情報は?

 乳癌の術後薬物治療の適応や方法を話し合う世界会議がスイスのSt. Gallenで2年に1回開催されています。ここで以下の病理情報が重要視され治療の目安となります。
(1) ホルモン(卵房ホルモン、黄体ホルモン)感受性の有無
(2) 腋窩リンパ節転移の有無
(3) 腫瘍の大きさ
(4) 癌細胞の悪性度(細胞の核異型度)
(5) 癌の脈管侵襲の有無
(6) HER2タンパク過剰発現の有無
(7) 患者の年齢と閉経の前後か
これらの基準から、各施設が治療方針を決めています。
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2007年06月03日

乳癌の診断6(組織診断2)

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組織生検針(当院で使用)

 穿刺針組織診(CNB)について教えてください。

CNBはやや太めの針を穿刺し、組織の一部を取り出して診断する方法です。細胞診に比べ針が太いため局所麻酔が必要です。また、検査後出血の可能性もあるため圧迫止血が必要です。方法は、組織(しこり)を指で固定、針を穿刺し組織を切除します(本日画像)。
条件としては、しこりを指で触知できることが必要です。最近、施設によりステレオガイドのマンモグラフィー装置と組み合わせて、穿刺部位を確認しながらCNBを行うマンモトーム検査も行われています。
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2007年05月30日

乳癌の診断5(組織検査1)

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タチアオイ(http://www.hana300.com/aakaisetu.html画像提供)

 乳癌の確定診断はどのようにするのでしょうか?

 最終的診断には病理診断が必要です。具体的には穿刺吸引細胞診(FNA)、穿刺針組織診(CNB)、組織生検となります。
 FNAは病変部を固定または超音波で確認しながら直接穿刺し、陰圧で吸引して細胞を採取する方法です。針が細いため局所麻酔を行わず行いますが、出血や痛みは僅かです。細胞診は簡単な検査ですが、一方で『良悪性の鑑別困難』となる場合があり、他の方法での組織診断が必要となる場合があります。
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2007年05月27日

乳癌の診断4(CT、MRI検査)

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ベゴニア(http://www.hana300.com/aakaisetu.html画像提供)

 乳癌の検査でCTやMRI等の検査は必要ですか?

 CTやMRIは乳癌の診断がついたあと、以下の診断するために行います。
(1)乳癌そのものの乳房内での広がりの確認
(2)リンパ節転移の有無と程度の確認
(3)遠隔転移の有無の確認

(1)で乳腺内に転移が発見されることがあります。基本的に多発病変であれば乳腺全摘となります。限局性病変であれば乳房温存手術の適応となります。また、(1)の目的では造影剤を使用したMRI検査が有用です。
(3)では肺転移、脳転移、肝転移、副腎転移の有無を確認します。
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2007年05月23日

乳癌の診断3(超音波検査)

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キンケイギク(http://www.hana300.com/aakaisetu.html画像提供)

 乳癌検診で超音波検査の有用性は?

 40才未満の女性では、マンモグラフィー検査で高濃度乳房(乳腺密度が高い)となり、しこりの有無がわかりにくくなることがあります。これを補完する目的で超音波検査が有用です。また、超音波検査は人体に無害です。それぞれの乳癌診断率は85%とされており、可能であれば同時に両方の検査を受けられることをお勧めします。
 乳房の超音波検査では、しこりの形、前方境界の性状、後方エコー性状、しこり内部の性状等で良性か悪性か判断します。
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2007年05月20日

乳癌の診断2(マンモグラフィー検診について2)

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ニワゼキショウ(http://www.hana300.com/aakaisetu.html画像提供)

 何年ごとにマンモグラフィ−による乳癌検診を受ければよいでしょうか?

 日本では、40才以上の女性を対象に2年に1回のマンモグラフィ−による乳癌検診を勧めています。しかし、2年に1回で充分であるとの明らかな医学的根拠はありません。また、この基準でも受診率は対象人口の5%〜15%程度です。地域により受診率の差が大きいのが特徴です。
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2007年05月16日

乳癌の診断1(マンモグラフィー検診について1)

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乳癌の年齢別罹患率、死亡率


 何歳からマンモグラフィ−による乳癌検診を受ければよいでしょうか?

 40歳以上の方は、マンモグラフィ−検診を受けて乳癌による死亡を減少させることが証明されています。これは、日本人女性の年齢別発生率、死亡率から明らかとなっています(本日画像)。しかし、乳癌は触診で自己発見できる数少ない癌です。検診のみならず1回/月程度の自己触診で以前とは異なる乳房の変化を発見したら、検診を待たずに乳腺専門の医療機関受診をお勧めします。
posted by toyotauozu at 07:04| 富山 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 乳癌の診断 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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